鈴木先生外典 [おすすめ]
『鈴木先生』の映画化に合わせて、原作者武富さんの本が立て続けに出ています。
外典の特徴は、小川や中村といった目立った生徒ではないキャラ視点で描かれた作品のあつまり。特に最終話の同窓会で大きくなった皆が出てくるのですが、ついつい読み進めながらも読者も思っていたであろう存在、鈴木先生に呑まれなかった生徒側の話があり、とてもストンと気持ちがおさまった感がありました。みんながみんなあの鈴木学級で何かを感じ、ひっぱられ、満たされた中学時代を送ったわけではないということももちろんあるわけだし、特にアンチでも何でもない人もいた、それがしっかり描かれていることで、より作品、『鈴木先生』の世界がリアルな感じになったと思いました。
演劇畑にいた作者だからこそ、もともと映像化されることに夢があった作品、みごと成就され、おめでとうですね。中野のタコシェでサイン会があったあの頃から本当に化ける感たっぷりでしたが、みごとハジケました。
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